第十三回関東ウエーブの会オフ会 2012年8月25日 報告

今回のオフ会は、スタッフを含め12名が参加してくださいました。これまでになく充実した内容のオフ会だったと思います。皆さん、どうもありがとうございました。

オフ会は基本的に、

「レクリエーション」

「自己紹介」

「懇談会」

「懇親会」

「二次会」という流れで行われました。

まずじゃんけんサッカーなどのレクリエーションでからだをほぐした後、参加者の方々の簡単な自己紹介を行いました。主に病歴と、最近の体調などについてです。

次に、事前に参加者から募った、躁うつ病に関しての話題を元に、懇談会を行いました。

最後に、ご飯などを食べながら自由にお話しをする懇親会を行いました。

その後有志で居酒屋に行き、二次会を行いました。

久々に心置きなく話し合える場を作って下さった参加者の皆さんに感謝します。

この報告は、懇談会の部分を要約したものです。全部で5つの話題を取り上げましたが、考えさせられるような意見が次々と出され、結果としてとても濃い内容になりました。話の流れとしては以下の通りです。

懇談会

 

  1: 病気を抱えながら、どう経済的に生活を保っていけばいいか

  2: 仕事をどう上手く持続していけばいいか

  3: 今後この病気とどう向き合っていけばいいか

  4: 薬の副作用で記憶が飛んでしまうのだが、どうすればいいか

  5: (躁うつ病の)会を良いかたちで続けていくにはどうしていけばいいか

 

 

 

話題1.病気を抱えながら、どう経済的に生活を保っていけばいいか補足:病気を安定させていくこと自体もたいへんな仕事であるのに、その上で自分を経済的に支えていくというのは至難の業。

病気と職を両立するコツなどあれば。ほか生活を支える手段などあれば。

アドバイス:

病気に理解のある職場を見つけるのが理想的

しかし、復職や職探し全般を考える前に、まず第一に体調を安定させることを目指すのが重要

あせって職探しを進めて体調がそれで悪化したら元も子のない。体調安定の方法として、生活リズムを安定させること。これが、仕事以外でも、どんな日課を持続させるにも一番効果的。

休職している間も、次の仕事の持続が成功するための、色々なセーフガードを作る機会になる。

既に職についている場合、馴染みの環境で色々対策を練りやすいが、やはり長期間仕事を持続することは体力を消耗する。純粋に、退職するまでエネルギーが足りるかどうか、不安。

体調不良を感じたときに会社側に言えるような雰囲気がない

意見:会社側は体調不良になった時に理解してくれる雰囲気ではない。

同意。同病者共通の悩みだと思う。特にこの不況で、健康の人も大変なのに、病気を抱えてだと不安も募る。

とにかく経済的安定を目指すのだったら、まずは体調コントロールを目指そう。

質問:みなさんは、生活保護についてどう思うか。私は考慮に入れている

この病気になって(仕事、学校、一部人間関係など)「あきらめる勇気」も大事だと感じてきたが、最近はあきらめる余裕などないという雰囲気に切り替わってきた気がする。

生活保護も、甘えとして捉えられてしまうのだろうか。

生活保護は、無理に自分を100%支えるのではなく、徐々に自立していくためのシステムではないか。

まさに私たちが利用する権利があるのではないか。

質問に対しての意見:

同意。もらう権利はある。抵抗を感じてしまうのはメディアが不正自給などを大きく捉えているからではないか。

 

 

 

話題2.仕事をどう上手く持続していけばいいか。

補足:話題1の続きのような形になるが、もっと具体的に、毎日の仕事をこなしながら、病気の波をどうコントロールしていけばいいか、コツなど。

休み休み仕事をする。無理に長時間労働をしたら、病気になるのはふつうに考えて当たり前のこと。

病気を理解して、配慮してくれる会社はなかなかない。

経営難で当事者の配慮まで手が回らない?

とにかく周りの理解が大事

理解を得られない場合は、周りからの悪い刺激を避けるためにも、職場という物理的に近い環境の中でも、精神的には距離を置く

話題1でも出たアドバイスだが、とにかくまず体調管理から無理に持続したら、再発の原因になる

☆☆第十二回オフ会でも似た話題が出たので、その時出されたアドバイスも追加しておきます:

働く時間が不規則な仕事なのだったら、できるだけ休みを間に入れて働くのはどうか。あるいは、自分なりに規則性をつける(毎日何時から何時まで働いて、それ以上は働かない)

ハイで休みたくない気持ちが強い場合、決まった時間にどうしても仕事を抜けてしなければいけない要件をあえて作る。

仕事場の人間が病気を理解してくれない場合、病気に合わせて色々仕事内容に変化をつけるのが難しい。自分がいろいろ対策を練るのも必要だが、周り(職場)が病気を理解してくれるということが一番好まましい。

(上の発言への感想)主治医の方から上司へ病気についての説明をお願いするのはどうか。

躁転を予防するには、毎日の活動量と気分をグラフなどにして、自分の病状について常に自覚をもつことが重要。(認知行動療法

話題3:

今後この病気とどう向き合っていけばいいか

補足:躁うつ病診断されて間もない方からの話題。

ずっと付き合っていかなければならないという重い現実を、どう受け入れていけばいいか。

まず精神的なことに入る前に、形式から入ろう。福祉の制度(障害者手帳、自立支援)の申請を始めよう。

私の場合、なかなか受けいれられなかった。

診断される前は、障害といえば身体障害を想像していた。

躁の時に失敗したり、そうゆう波を何度も繰り返して、徐々に受け入れていった。

まだ診断されて間もないのだったら、薬で波がほとんど抑えられる可能性も全然残っている。早くにそこまで悲観することもない。

話題提案者から質問:

気分の波が、ふつうの感情の波なのか、躁鬱レベルなのか、判断できないのだが、どうすれば判断できるか。

アドバイス:毎日自分の気分や行動のチャートを作って、自分の波の傾向(度合いや頻度)の認知を深める。

生活に支障をきたすのは、うつの方が大きいか、そうの方が大きいか。それで対処の仕方も変わる。

病識について深刻に考える前に、

生活に支障をきたすほどの躁うつ病でないかもしれないし、もっとお医者さんと相談されて、経過を見て、その間はあまり気にしないでおく方がいい。

でも一応の対策として、自分の感情を意識していくこと。

躁転を抑えるために、あまり活動量や感情の度合いが極端にならないように。今うつだとしても、その前にそれほど強い躁があったという解釈もできるので、まずは躁を抑えることから。

自分のバイオリズム、睡眠時間、感情をメモっておく方がいい

まだ診断されたばかりなのだから、長い目で見た方がいいまずは制度を利用して、自立支援から。

自分の症状が診断と合っていると納得できるようになったら、障害者手帳など、もっと本格的に対策をとっていく。

今すぐどうこうと考えないで、気をできるだけ楽に。

話題4.薬の副作用で記憶が飛んでしまうのだが、どうすればいいか

マイスリーのこと。即効性がある分、酩酊状態になって、その間やったことを忘れてしまっていることもある。

飲んだあとお、夜中やったことを覚えていない。たとえば、買い出しに行ったり、冷蔵庫の中のものを全部食べたり。

ハルシオンも同じ効果がある

処方を変えるしかないかもしれない。半減期がもっと長いものに。

疑問:そもそもなぜ精神障害者は眠れなくなるのだろう。

話題5.(躁うつ病の)会を良いかたちで続けていくにはどうしていけばいいか。

戦後60年間躁うつ病の自助会は精神科医からも自治体からも批判的で、敬遠されてきたという歴史がある。躁うつ病の会は感情障害の集まりだからなかなか会が持続的に成り立たない。

しかし、躁鬱病者独自で会をやっていくのは重要

躁鬱病者は一人で自立できない。精神的に自立するために、おたがいが必要。

対立、排除を乗り越えて、その集まりをどうやれば持続していけるか。

意見:

協調と自重

いきなり大きくしないこと

ゆっくり慎重に考えて行く課題だと思います

話題提案者:この話題は、今後オフ会の中でちょっとづつお話ししていきたいと思います。

懇談会の内容は以上です。拙いまとめですが、実際にはとても内容のある懇談会でした。皆さんありがとうございました。