関東ウェーブの会2019年度7月例会(76日土曜日)報告

 

参加者は25名となりました。

以下、懇談会の報告となります。

 

【話題1:問題発言をしうる双極性障害の人が職場や社会でどうサバイブしていくか】

【話題2:家族の当事者への対応について】

【話題3:再就職に向けての患者本人、家族のやるべき方向性】

【事務局より:この間のひきこもりにまつわる一連の事件について】

 

 

【話題1:問題発言をしうる双極性障害の人が職場や社会でどうサバイブしていくか】

 

○話題提案者:申し込みした時にフォームを入れたのだが、自分自身忘れてしまった。

職場とか学校でも、職場の人間としてふさわしくないこと、大声になってしまったこと、やっぱりあいつはと言われることがあると思うけど、どう対処しているのか。

 

・ほとんどの人はやったことがある

 

・作業所の見学に行っている。テンションが高くなってしまう。話しを聞いていられなくてすみませんすみません。迷惑をかけてしまった。グループラインで謝られた。皆さんは大丈夫ですよとのこと。

 

・問題発言とはちょっと違うけど、うつ状態だったけど、友達みんなでバーベキューに川にいった。みんなでバーベキューで盛り上がっていたのに、私は川辺にいて、うつで最後に見る川でなんというきれいな川だろう、私は最後に見るだろうな、と。私に友達は話しかけてくれたけど、いい、いいって暗いまま、よどんだ空気を出しながら帰っていった。その翌日やっぱりまずかったなと友達に電話して昨日はごめんね、と。その言葉が聞きたかったと言われた。その時うつ病だと思っていた。友達は謝ったことで解決したけど、縁が切れてしまった。

 

10年以上前、役職上中間管理職みたいなことをしていた時も躁っぽいということはあった。ただその時にずばっとずば抜けて躁転した記憶はないんですけど、権力はあるからこじれた関係の人については戦力外通告、仕事を与えないとか。理にかなっていたと思っていたのでそれが躁状態のことなのか、口ならだれでも負けないという意識はあった。誇大妄想も出ていた。

 

・派遣スタッフとしてコールセンターで働いているとき。立場としてはぺーぺーな状態。日本語の使い方がおかしいスタッフに対しておかしくないですか?とスーパーバイザーに言ってしまった。短い期間に何回も言ってしまった。それが直接な原因じゃないかもしれないけど、嫌がらせみたいなのが始まり、派遣先を追い出されてしまった。角が立ってしまった。

 

・立場をわきまえない

 

・全然サバイブしていない話。仕事しながらきつかったもうちょっと楽な仕事ないかなと思ってロビーレディに。前の仕事先の目の前。あの人は、向こうは怒っていた。躁状態だったのか常識外れだったのか。

 

・都合の悪いことは忘れてしまう。

 

・病状が違うけれども、入院している時にナースにかなり強い口調で怒鳴ってしまった。主治医の先生から、それ以上したら退院と言われた。共同研究している当事者の人に怒鳴ってしまった。信頼を損なってしまう。失敗を繰り返してしまう。症状から来てくるところと若さゆえ来ているところが。我が強いと言われている。そこをどう、失敗を繰り返すことによって尖っている部分を削っていって丸くなるか。そういう怒鳴ってしまって信頼を損ねたという経験は、マイナスには考えなくて、どうやって丸みを帯びてくるという良い経験と。

 

・躁めいたパーソナリティの部分もあると思うけれど、マナーやモラルの基準は違ってくると思うけど、マナーが悪い人やモラルがない人が電車にいる。降りる人が先で乗る人が後、一般常識なことをできない人に、口は出さないが体を出す。電車を降りた後にその人よりも一緒に降りた時にバンとか体当たりしてしまった。

 

・不眠症で困っている。徹夜とかもしょっちゅうで3時間で寝れることもなくて、作業所に通っている。作業所、病院、看護師に連絡を密に繋がってもらった。ソーシャルワーカーの人にラインすれば病院に繋がるようになっている。

 

・具体的なエピソードはあまりないけれど、自分が何かやらかしたとき一番シンプルなのは、謝る。謝るのは苦手だけど、経験上だと、自分がこういう病気って説明するかただ謝るのか。説明してもろくなことにならない気がするけど、説明して良かった。

 

・どこまでがパーソナリティなのか、どこからが病状なのか。病状は薬でなんとかなるけど、パーソナリティは自分の人生経験で解決していくか。

 

・僕はどちらかというと柔らかい雰囲気、どっちかというと責任感が重いと思うし、道端にごみ捨てている人がいると、怒るよりも器小さいなとか。頭で思っていても、そういう人間にならないように意識的に気持ちをコントロールしている時期はあった。順番のことで怒るより、自分をイライラさせるより、順番が一つ遅れることぐらい良いじゃないと思うようにした。それをやったがために、うつがメインなために無意識のうちに我慢が溜まってしまって、ストレスが溜まってしまって、負のスパイラルに陥る。

 

・意識的に心がけて尖らないで丸くなろうということはできるけど、頭で分かっていて意識している状態と、本当に経験的に積み重ねて丸くなるということは違う。その境界線を把握していく。

 

・サラリーマンやっているとき。冷たい対応だった。

 

・うつ病だっていうことを、躁うつになった後に、だから仕方ないからやらかしてしまうと伝えたところ、結局許してもらうとかいうことはなかった。

 

・会議の主催者が別だったときに、私から見て納得がいかない、こちらがしゃしゃり出て全面的に。ずっとオープンにしていて躁うつ病だから、主催者の人にごめんねと言ってもさーとひいていっている。躁うつ病ということで話すとしらーっとちょっとついていけない。躁うつ病で躁転して万能感が出る。周りが理解したくない。それが実際にどういうことがなのかついていくことができない。そういう経験は何度もしていくか、内容を控えずしゃべるタイミング、しゃべる場所を控える以外にない。戦略的に躁うつ病はどういうことなのかということについて皆さんに学習してもらうこと以外にない。しゃべるテクニック。自分は躁うつ病だからということは言わない。

 

・小さいこと、問題発言をしてしまってどうすればいいか考えていて、共感力を鍛えてしまって。ストッパーになる。相手の立場、気持ちを考える。職場の人は躁うつ病ということを知っていて、軽躁で使う用具とか職場から評価を得て株を上げていくことで、問題発言をしてしまったときに謝ったことの効力を上げる。

 

・見下して話すようにしている

 

 

【話題2:家族の当事者への対応について】

 

○話題提案者(ご家族の方):

元々気質はあったと思う。

すごくタイトなスケジュールだった。一か月の間はダブルワークをしていて、ものすごくハードな一か月間。どうしてもアルバイトはやめたいということだった。その時点で結構うつがあったかもしれない。

順調に仕事をできていると思ったら突然泣きながら電話があって、躁うつ病と診断されて先生からは身内に見守ってもらわないと危険な状態だと言われた。

彼は責任を取ることはできないけど見守ることはできる。娘とは毎日連絡を取るということ、彼も見守ってくれるということ。色々と状況を教えてくれる。

何度連れ戻そうと思ったか。

今まで自分のことしか見れていないところが、周りが見れてきた。

娘と毎日連絡を取っているけど、いつまたドンと落ちるか分からない。でも連絡がないと安否確認ができない。そういったときにどういう風に対処して欲しいか。

 

・娘の立場だけど、うつの状態の時に基本的に一人にして欲しい耳障りになる。最近躁うつのラインスタンプができていて。結構調べると出てくる。今日は落ちてますというのを押すだけで、これ押されたらこういう状態、これ押されたら元気。スタンプ一個押せるっていうのは。

 

・自殺未遂をしたときに、泣きながらあなたは私にとってかけがえのない存在です。次死のうとしたときに、私があなたを殺して刑務所に入ります。それぐらい言われると希死念慮がわかなくなる。あなたは私の宝物よ、とか声かけてもらうのが良いと思いました。

 

・一回でコミュニケーションを多く取ろうとするんじゃなくて、細かいコミュニケーションを数多く取っていく方が心が通じると思う。細かい接触回数を増やして信頼関係を増やす。家族といっても他人といえば他人。育った環境も時代背景も違う。細かいやりとりを親子間でやられてみて、お嬢様がどんな風な心境変化になるということで、前の発言者がおっしゃったように、声かけてもらっただけでしんどい。暖かい目で見られる。細かいやりとりは都度やっています。

 

・心でつながるというのを感じている。

 

・声かけてあげる方が良いといった発言者のおっしゃるとおり。娘さんのことを把握されているのはお母さんだと思うけど、かけがえのない宝物と娘さんに言ってあげるという頻度もまた要になってくるかと思っている。言う頻度が多いと、タイミングによっては耳障りに感じると思われることがあるかもしれない。

 

・寄り添ってあげようとしているお母様だけで素晴らしい。

 

・愛のムチで家族と離れている。良い意味でかわいい子には旅をさせよう。訓練という形でやらせるのもあり。何もケアしないで、無責任で何もしてあげないのも、その辺のバランス。あまり過干渉も行けないし、旅をさせろのバランス

 

・家族には全く病気は理解を得られていない。関心を持たれていないのでわかってもらえていない。

 

・コミュニケーションの取り方ではなくて、20歳って一人暮らしするのがすごい大変。一人暮らし、遠方、病気はものすごくハードルの高いこと。自分も同じ状況だった。ほんとに大変で、生活をするのに精一杯で。病気が良くなるとならないし、実家に帰ったら良くなった。お嬢様の体調によると思うけど、一度こちらに連れて来られるのも一つの手だと思おう。

 

○話題提案者(ご家族の方):

娘の立場からの話は参考にさせていただいた。これからも色んなこと乗り越えないといけないと思うけど、もしかしたらそのタイミングで連れて来ないといけないと思うけど、皆さんの意見を参考にさせていただきます。

 

 

【話題3:再就職に向けての患者本人、家族のやるべき方向性】

 

・この話題は、提案者の状況に特化した形で、アドバイス的に話していきたい。

 

○話題提案者(ご家族の方):

息子が仕事を辞めて、長く無職の状態。

再就職に向けて、本人が頑張った時期があったが、活動のバランスが悪くて体調を崩してしまったので、バランスのとり方やまわりがどういう風に関わっていけばいいかについて聞きたい。

 

・退職してからどのくらいですか?

→ やめてから1年くらい。

 

・再就職するのに1年以内に出来た人はすごく少ないと思う

 

・もう少し状況を教えて欲しい。

→ 最初の仕事は営業で、中国語ができたので海外に転勤になった。最初は良かったが、その後体調を崩して退職することになった。

現在は3031歳くらい。

それまで留学経験が多くて、きちんと就職して仕事をする形はあまり経験がなかった。語学を生かした形で就職して、半年くらいして海外ストレスがかかったのか、退職して日本に戻ってきて、その後1年半くらい無職。発症はこのタイミングでなく、以前から。順調に来ていたのに海外のストレスか?

本人もあせっているのか体調を崩して又クリニックに通ったり入院したりしている。本人はあせる気持ちからどんどん就活したりしている。

家族の対応としてどう応援していったらいいのか。

再就職に向けて心がけたことがある方いますか?

 

・僕も今再就職に向かっているので、教えていただきたい。

 

・一度実家に帰って(休職)、復職するために東京に戻ってきた経験がある。本人のやる気があるときに応援してもらった方が良い。

 

・本人は今までと同じ分野の仕事をしたいのか?

→ 長く働けることが大事なので、職場環境(なるべくストレスがかからないこと)等、受け入れてくれる会社があれば見つけていきたい。

本人は病気をオープンにして働きたくない。オープンにした方が安心して働けるのでは?と本人には伝えている。

担当のお医者さんには、こちらの自主性に任されている。体調が悪い時には無理をしない、薬をやめない。この状態ならやっても良いのではないか、という風に言われている

 

・期限は決めない方が良いと思う。焦ってしまうので。

そのあと別の会社に正社員で入ったが、1年もたなかった。この2か月くらい、これでもかっていうくらい脳が休まっている。身体がついてくれば。

 

5年くらいなら焦らなくて良い、という気持ちでいた方が良い。

 

・クローズドで派遣で仕事をしたが、クローズドはすごく働きにくい。休む時に違う理由をつけなければならないので、罪悪感を感じたりする。

 

・焦っているときは冷静な判断ができない。でも、誰に言われてもその焦りは止められなかった。本人のペースに合わせて応援していった方が良いのかな?場数を踏んでいけば、おのずとあのとき焦っていてあういう風になっちゃった、と分かってくる可能性がある。

 

・クローズド就労は融通がきかない。理解してもらえる会社はまずないと思う。

 

・就職して、そこで診断をうけたが、会社にオープンにして復職。1か月で復職したが、最初は状態が上がったり下がったり。なんとか欠勤しちゃいけないと思っている。11時から行く、午後から行く。会社が理解してくれている中で頑張っている。会社がそれに対して遅刻早退が多いとは一切言われていない。調子が悪いときは、上司の方からもう帰って休みなさいと言われている。会社が分かっていると本人が楽な部分があるかな?と、実感としてある。

 

・できれば、ご本人にこういう会にきてもらって、仲間を作ってもらう。コミュニティーを作ってもらう。苦しんでいるのは自分だけじゃないんだ。焦っていると正常な判断ができない。休めと言われても休み方が分からなかった。最近こういう休み方と分かってきて、調子が良くなってきた。味方、仲間を作った方が良いと思う。

・就労移行支援を利用していますか?

→ 就労移行支援も何箇所か見学にいっている

 

・福祉サービスを利用して就職した方が安心感がある。孤独に就職活動をするのではなく、誰かがついて一緒にやってくれる。就職したあともフォローしてくれる。

 

・リクルートとかDODAとかの障害者の再就職。能力がとてもあってやりがいがある仕事をしたいなら、その辺も含めて考えたら良いと思う。

 

・オープンで就職活動しているが、双極という病名から通りにくいので焦らないでやってもらいたい。

 

・「焦らないで」、が今日のキーワード。

 

・いつも人に大丈夫大丈夫、頑張らないで大丈夫と言われるのが安心。「頑張って」は禁句で「大丈夫」が良い。

 

○話題提案者(ご家族の方):本人が来た時にはよろしくお願いします。

 

 

【事務局より:この間のひきこもりにまつわる一連の事件について】


・社会問題になっている引きこもり事件をめぐって色々起きている問題をやりたい。

なぜ双極性障害以外の問題を取り上げるのか?双極性障害の当事者がいつでも集まることができる会が大前提だが、それを続けていくためには、みなさんの向き合っている社会を理解したい。時事問題などにできるだけキャッチアップしておきたい。そのために今回取り上げたい。

 

◎川崎市の事件、その後の息子を殺害した事件

 

8050問題とは何なのか?

→ 資料の概略を読んだ。こういう人たちは孤立化していっている。

 

○(資料の紹介)

色んな視点から当事者から意見が出されている。

 

○唐突ですが、みなさんはこの事件を受けてどう思ったか?

・関係ないと感じた方と、他人事ではないと感じた、偏見が強まる、行き詰ってきた等、他人事ではないと思った方が大多数

 

○どういう風に他人事ではないと感じたのか?

・行きづまって、息子がいるので自分が精神状態がおかしいときに、ヤバイ、どうしよう、と思って、こういう時に大事な肉親を刺してしまうんだと思ってこわくなる。なるべくテレビにニュースを聞かないようにしている、

・健常者じゃないので、病気を抱えているので、うわっときている。

なるべくリラックスする方法を考えている

 

・今高1の息子がいる、強迫性障害、発達障害があり不登校。このまま社会に復帰できず引きこもりになった場合、自分も夫も精神障害があって息子を養っていけない。8050問題はまだ親御さんが息子を養っているが、こういう状況になれない。本当に将来どうなってしまうんだろうと思った。この事件で不安が助長された。

 

・私の主観だが、日本の社会は一度会社や学校をやめてしまうと元に戻りにくい。レールを外れるとダメ。戻りづらいから引きこもりになるという側面もある。日本の社会の意識も一つの背景にあるのでは。

 

・引きこもり当事者の居場所づくりというキーワード。先程就労の話で盛り上がったが、今の社会レール外れてしまうと就労どころではない。目の前の生きづらさで精いっぱい。就労どころではない、治らない、悲観している。就労支援偏重ではなく、そういう方がどうやって居場所につながっているか、社会参加していけるかが重要。末端、一定レベル以下の方がどうすればやりがい、生きがい、パーソナルな生きがい。就労だけが全てではない。居場所、心のよりどころを作るかという意味で他人事ではない。

 

・母親が最近言葉遣いが荒くなってきている。小言を言ってくる。私も今活動しているので、どうにかなると思っているが、このまま仕事ができなかったら該当してしまうのでは?いつまでもあると思うな親と金。引きこもりの人を社会復帰させる場所を、もう少し福祉サービスとして増やしていければいい

 

・本人が外に出かけられない場合に何ができるか?

 

・今回は引きこもりだが、相模原の殺傷事件は被害者が重度障害者。精神疾患者が容疑者、加害者になると、引きこもりや障害名が出る。理解には繋がっていない、偏見だけが残ってしまうのがすごくつらい。全員が全員そういうことをするわけではない。

 

・また最近になってヘルプマークが知名度が上がってきているが、知り合いが、「きちがいマークつけてる」と言われた。精神障害じゃなくて見えない障害のはず。理解されるのと同時に偏見も生まれてしまうのがもどかしい。

 

・こういう事件をきっかけにどういうことか調べて理解してくれる人がいる反面、だいたいの人が偏見を持たれる。二次被害。

 

・二次被害が問題というのはあるが、なぜ二次被害が起こるのかが重要。表面上は差別なくそうとなっているが、泥をかきわけてみれば、差別偏見、ヘイトクライムがまずある、だからそういうのが出てくる。こういうことが起こった時に、私もそういう人たちと同じとされたら困るという人たちがいるが、起こした人と我々は同一。偏見を持たれた側が、同じにされては困る。同じ偏見の対象なのに、障害者を分断するのは間違っている。

 

・アメリカと日本を比べた時にどうなのか。うろ覚えだが、アメリカは人口に対する精神疾患者の割合は日本より多い。だが、予防医学がしっかりしているので、一世帯に一人、カウンセラーがついている。病気が起きてから直すのではなくて、未然に防いでいく。日本は先進国と言われているが、そういったところが考え方自体がかなり古いと思う。

 

・日本の官庁がいったい何ちゃんと仕事をやってくれてるの?精神疾患に関しても、障害年金、自立支援、生活保護。取れるお金はいっぱいあるが、自分から情報を取りにいかないとわからない。もっと国がマスメディアを通じて国民に伝えるべきと思う。結局、都合の良いニュースしか流さない。

各当事者会がどういう活動ができるのかが、これからの社会にとって重要。僕たちが動いて、国がそれにのっかってくるしかない(制度)、としていくしかない。日本はかなり遅れている。

ソーシャルワーカー、ケースワーカー、支援する福祉と機会はあるが、知名度が低かったり、活動するにあたっての支援資金が国から配分されていない。虐待等もうちょっと踏み込んで良いとなってきているが、もうちょっと踏み込んで支援していくということに対して、が援助をしていくと、そういう人たちがもっともっとやっていけると良い。国が手厚くない。日本の福祉は全部申告主義。本人が深刻しないとまわってこない。簡単に変わることではない。いかに社会保障額を減らすかというところで彼らはやっている。

それをひっくり返す力。「当事者抜きに当事者のことを決めないで」“nothing about us without us

 

・僕は偏見が起きるばかりだと感じるので、事件がおきると悲しい気持ちになる。周囲からの見る偏見と、当事者自身が、働けない、病気治らない、一生生活保護。自分の内なる偏見、卑下する悲観する。それを解消するのが目的。

周囲からの偏見を解消するのは時間がかかると思う。一気には解消できない。日本の遅れてるところの文化や色んな条件があるんで、時間をかけてやわらげていく。

内なる偏見は、僕らのようなある程度回復してきて、ダメ人間ではない、色んな良いことがあったという発信をしていくことによって、内なる偏見を持つ人に、その辺を訴えていけば良くなると思う。ここに来られるくらいの安定している人間が、セルフスティグマを解消するための発信をしていく。

 

・色々騒ぎになっているけど、変な目で見られるのは難しい。メディアの取り上げ方が気になる。メディアにすごく偏見があるような感じがする。メディアにどうやって考えを変えていくか、良いメディアは本当に現状を伝えてくれるが、悪いメディアは面白おかしく取り上げる。障害者は変だ。逆に偏見を植え付ける。

引きこもりの報道をガイドラインを作るというのをやる、という報道に対するアプローチ。引きこもりを働かせる、という方向。暴力的支援団体。ひっぱがして無理に働かせる。その方が絵的には面白いが、引きこもり当事者にとっては・・・

 

・自分が関わっている団体のかけこみ理由が、15%が老老介護問題。これからの人生にあまりにも閉塞。痛い死に方はしたくない。まさに自分の領分の話。究極的なところまでいってしまうと人間どうしようもない。自分は福祉の担うべき役割の一つは自己決定権の拡充。その最先端に安楽死がある。その人の人となり、人格を一番最大限に尊重するということ。みんな静かに安らかに眠って欲しい。

 

1970代に初めて、スチューデントアパシーというのが出てきた。学生の中に無気力が広がっていく。その中で引きこもりが出来ていく。社会の圧力と無関係じゃない。

 

7月例会の報告は以上となります。