関東躁うつ病当事者会(関東ウェーブの会)2019年度総会(6月1日土曜日)報告
1.事務局からの挨拶と説明
◎事務局長:私よりも他事務局員がバックアップしてきたから私がやれてこれました。
今日は事務局員が入れ替わったり、節目の日と思っています。
◎事務局:
総会の重要な点
・事業報告でも取り上げるが、去年の12月の第6回運営交流会で国連の障害者権利条約を取り上げた。その内容をもう一度討論して共有したい。
・会則・細則の改定で一定重要なことがある。報告の中で明らかにしたい。
2.総会議長の選出
会場から挙手によって議長を全体の承認で選任しました。
3.議長からの挨拶
関東ウェーブを知ったのは10年ぐらい前。きっかけはNPO法人の当事者会に入会していて、そこを通じて現事務局員とお近づきになって、その会と縁が切れて関東ウェーブの会にずっと寄せてもらっている。
関東ウェーブの会に対しての気持ちというのは、傷ついた人とか心が折れそうになっている人がいるときに寄れる場所になってほしい。みんなの気持ちがほんわかするようなゲストハウスのように。
事務局の人たちとそうでない人たちが同じ目線に立ってみんなが作っていく場所になってほしい。
今日は関東ウェーブのこれまでの1年間振り返り、これからの1年をどうすればいいか考えていければと思います。
会員総数 33名、会場の出席会員数 14名、議決権行使書による参加会員数 11名。
よって本総会は真正に成立しています。
4.第1号議案:2018年度事業報告書の件
◎趣旨説明
(1)例会
(2)バーチャルのHPとリアルの例会を大事にしているので、HPの方も掲示板と最終土曜のチャットデー、例会の記録、その他資料を載せている
(3)親睦会として、東京都障害者スポーツセンター。会員は750円の補助を出して、一泊旅行を実施
(4)運営交流会(総会以外に運営の話をする)
他の会の方も加えて盛り上がって深まった
(5)他団体の見学
クエスト:全精神障害者対象
晴れのこ:若者で盛り上がっている
◎去年12月1日第6回運営交流会についての報告
(下記URLにあるレジュメを読み上げ)
http://www.bipolar.ac/kanto/report/6thmanagementexchangemeeting/6thmanagementexchangemeetingsummary
◎レジュメの箇条書き:
○ノーマライゼーション
○障害者権利条約
・日本はかなり立ち遅れている
・高い理念
・国連への報告を求めている
・障害者も意見を出せる
○障害者観の転換
・保護される弱者
・医学モデル
障害は本人たちの問題
↓
・障害者は健常者と平等な市民、権利のある主体
・社会モデル
社会に問題がある
社会が平等に生き生きと生きる環境を作り上げる責任がある
○ソーシャルインクルージョン
・社会的入院
○労働及び雇用
・福祉的就労→作業所
・障害者は重度の障害者が大半と考えると、大半が就労できていない
・軽度の障害者のみ見て報告しているのでは?
・重度の障害者の就労
○報告の義務
・パラレルレポート
◎事務局:
まずは居場所があることを担保した上で、当事者会も意識を変えていく
・文字を使ったチャットだけでなく、Zoomを使った交流
・毎週水曜日9時からを目標
・主催者が1人のみなので、体調などで目標を立て直して月1くらいでやっていきたいが、事業計画の議題で議論する
◎質疑:
○障害者観の転換(医学モデルから社会モデル)
・実感として我々が感じられるか?
・バリアを作っているのは社会の側だ
・障害を抱えているからノーマルな社会と一緒にやっていけない
・人間には色んな人がいる、それに対して社会が障壁を作っている
○障害のとらえ方
・自分自身の問題と考えている
・社会の側にも不都合があって障害があると考えているか?
◎意見:
・ポテンシャルを出せない自分にもがいている
・双極トーク(働くをテーマ)
日本で終身雇用は無理
・障害者が害と考える余裕がない
○議長より
障害について、挙手でお聞きした:
1.自分に引き寄せて考えている
2.自分と社会と両方と考えている
結果:ほぼ同数
○事務局より
・国連:目指したいのはあくまでも障害を自分と社会とを相対化するなかで、ギャップをどう埋めていくかを考えようよ
・受け入れようとしない社会の在り方、社会の仕組みについて考える
・意識の上にあげて、みんなと共有しながら、社会に対してアクションしていく
・労働力市場を問題として平等で開かれた労働市場がなければならない
国連は、日本の在り方はダメと言っている
・日本では、障害は悪
・重度を含めて全てに開かれているとは言えない
・労働市場:人間が働くときに、売り手側、買い手側(企業)がある
・国連:障害者にとっても平等に開かれたものでなければならない
福祉的就労ではなく、健常者と同じように働くという意味合い
・福祉的就労はある一定の意味合いを持つ(サポートを受けながら)
・福祉という上からの目線から差し伸べてもらって働くのではなく自分が
・A型作業所、B型作業所に対してどんなイメージを持っているか?
政府が作ったつなぎの場
・働くという概念自体を考え直さなければいけない時代になっている
・障害者だからではなく、日本人全体が考えなければならない
・日本のこれまでの就労スタイルが難しくなっている
その時に、ほんとに働くってどういうことなの?ってみんなで考えた方がいい
その中で、障害を持つ人が働くことも、みんなの課題意識の中に取り込んでもらえればいい
◎意見:
・コンビニは人を募集しても来ない、人不足、60歳以上の方も働いている
年功序列賃金制はもう崩壊していると思う
同時に、実力がある人が高い給与を得るというスタイルに変わっている
そうだとすると、我々は弱者になる
令和は、これまで以上に多難な時代になるかもしれない
・これまで:みんなで手を携えてみんなで上がっていこう
これから:自助努力、弱肉強食
多数の弱者をどうしたらいいのか?
自分たち弱者はどうやって生きていく、稼いでいけばいいのか?
・福祉を使って働く
障害の重さ、向き不向きがあるが、クローズで働きたくないと思っている(配慮してもらいたい)
就労移行支援経由で就職すると、定着支援が手厚い
支援側、本人でWIN−WINが成り立っている
選ぶ企業によっては、障害配慮をあまりしてもらえない
今後の私は障害配慮をしてもらって働くのが向いていると思う
・障害者自身が、自分たちのことを自分たち抜きで決めてくれるな
日本は立ち遅れているが、障害者会、当事者会が運動を繰り広げてきた
○事務局より
・リカバリー:国連で提案されている
元に戻る、必死に健常者のようになろう、と考えるか
エレベーターで、ある程度自由に動けるようになる=健常者にとってもいいこと
健常者のようになることを目指すのは、逆に障がい者を痛めつけることになる
社会を変えることを含めてリカバリーと考える
◎議長:
・障害者と働く
この会のみんなで話し合うテーマとして年間設定していきたい
◎採決:
第1号議案:2018年度事業報告書の件
承認25名、不承認0名
以上で可決、承認された。
5.第2号議案:2018年度決算報告書の件
◎趣旨説明
細かいところは見ての通りなんですけど、ちょっと若干補足すると、まず経常収益の方で例会参加費6600円というのは22人分です。
2018年年会費54,000円というのは、年度末1月以降入会の年会費は半額の600円で済むので、支払った会員の合計は47人になります。
2019年度年会費ゼロというのは、2019年3月31日より前に払っている人もいるんですけども、それはこの年度の収入に計上するとややこしいので、2019年4月1日の収入として計上しました。
次に経常費用の方なんですけども、サーバー代はまず毎年かかる5千ちょっとの金額です。これは会の基幹になるので必ず出しています。
で、ドメイン利用料がゼロとなっているんですけども、ドメインの業者の都合で今年払うに払えなかったんですね。予算計画書の方で2年分のドメイン代を計上しました。
一番大きいのは、PCが4万程度、これが非常に大きな出費になっているのですけども、これが個人のPCを使っていたのが、それが使えればそのまま使うんですけど、壊れてしまったりかなり古いものを使っていたのでどうしても必要だということで、PCは去年の予算に上げさせていただきました。
それでプリンターの方は壊れないで使えるつもりだったのが、どうしても壊れてしまったということで、これは予算には計上していなかったのですけども、資料などを準備するためにどうしても必要ということで2万円程使わせていただきました。
宿泊費は報告書にもあるのですけども、そのときの会員の方の宿泊費の半分を会から出した。
最終的に当期経常がマイナス3万5千円になってしまったんですけども、これはPCとプリンターに関してどうしても必要なことなので、元々8万5千円の繰越がありましたので貯めといてもしょうがないので、PC、プリンターはこれからの資産になるということで、それを買いました。
◎質疑:
Q:電話代ということは?
A:会の固定電話を2年前から設置している。固定電話を設置しているネット契約に付属しているもの。基本料がかからないので0円になっている。後で予算案に入っているけど業者の都合で540円かかるようになりました。
Q:ケーブル代というのは?
A:運営交流会の時にプロジェクターを使った。そのときに持参したものが壊れてしまった。
Q:会館でレンタルさせていただいていたのは?
A:こちらで持ってきたのが壊れてしまったので計上した。
Q:来年からは横に前年度の予算を書いてもらうとわかりやすい。
A:来年以降について決算に対して去年の予算案をつける。
◎採決:
第2号議案:2018年度決算報告書の件
承認25名、不承認0名で可決。
以上で承認された。
6.第3号議案:会則・細則改訂の件
◎趣旨説明
以下、「会則」各条文の改訂箇所を抜粋しながら
前文:
障害者も就労して自活するべきだと言われる一方で、その環境はあまりにも進んでいません。複雑な困難に向き合っている障害者がその違いに関わらず、力をまとめて、障害者と全ての人々が幸せに生きることが出来る社会を求めていくのが当事者会の役割です。
○事務局:
ここで問題になったのがですね、基本的には「複雑な」・・・障害者それぞれ違うわけですね。ここに集まっている人も違うと思うんだけれども、色んな違った障害を持っていてもそれは一体のものとしてやっていくべきだということを、幸福を追求していくべきだという、みんな色々違いにかかわらずやっていくべきだ、という風に思ったんですが、それを複雑な状態というのの今一番大きな問題として、就労問題があるということで就労問題を最初に置いたんですね。
ところがそうした結果として・・・これについては後で論議したいです。
(名称)
第1条 3.躁うつ病と双極性障害は同義とします。
○事務局:
その通りです。
(構成)
第5条 この会は会員と賛助会員で構成します。
○事務局:
今までは構成として、会員制の会以前は躁うつ病者とその家族という風になっていたわけですけども、会員制にしたことによって会員は当事者自身という風になった。これはこの間の色んな進展によって、一つは躁うつ病者自身が会を運営するという力を充分つけてきたということを前提に、それから視野を広げて色んな障害を抱えている方の意見も聞いたり、また一緒にやってくれる人たちの協力を得たり。
断っておきたいのはお金が欲しいからというわけではないので、会費は書いてあるように同じ1,200円。
(機関・議決)
第7条 総会の決定は他に定めのない場合、議決権者の多数決で決定します。
○事務局:
今までは議決権者という言葉は使っていなかったのですけども、議決権者という言葉を会員全てということではなくて、会場に来た方と議決権行使書もしくは委任状を提出した方、それを議決権者という風に呼ぶようにしました。というのは、会場にも来ないで議決権行使書も出さないという人については、運営に積極的に関わろうということではないと思うので、その数を入れて考えるよりも、議決権者の中での過半数ということで問題を考えていきたい。
ただ、総会の成立については会員の内の1/2以上という風にしました。
去年の会則ではそこがはっきり書いていなかったということで、総会の決定は他に定めのない場合多数決で決めますって、何の多数決っていうのが書いていないから、それを明確にしたという点もあります。
(事務局)
第8条 3.事務局員は会員の中から総会で選任します。
○事務局:
今までは「会員の中から」という文言が抜けていた。
(過半数以上を要する議決)
第11条 会則の改正、会員の除名は、総会において議決権者の 2/3 以上の賛成で議決します。
会場の会員の1/2 以上をもってその審議の成否を採択された緊急動議は、会場に参加した会員の2/3以上の賛成をもって議決します。
○事務局:
緊急動議は全面的に受け入れて2/3で議決するっていう感じになっていたんですけども、それではちょっと問題があるので、その緊急動議を出された場合、まずはこの緊急動議の議案をここで検討するかどうかを会員の1/2で判断して、それを通過した場合2/3で議決するということにしました。
それにプラスして言っておきたいのだけど、緊急動議ということでなくてもそこで出された意見とか事務局側の見解とかで条文案を変えて可決するという場合があると思うんですね。その場合は2/3で可決するという風にしたいと思います。この案に明文化していないので、できればこのあとの議決で2/3以上であれば、それを書き加えて可決したいと思います。
☆ 「会場で修正可決する場合の議決の方法も2/3以上」という内容を書き加えて可決する。
以下、「細則」各条文の改訂箇所を抜粋しながら趣旨説明
(会員、賛助会員以外の参加者)
第1条
(3)当会の趣旨に賛同し共に歩み支援していただく方で、事務局が了解した方
○事務局:
事務局が了解するという制限を設けているんですけども、一応ここは躁うつ病ということを中心にやってきた、今後もやっていくわけで、無制限に色んな方が入ってこられると会の性格も違ってくるし、ここに集まってきた躁うつ病者の寄る辺が安心して来れる場を保証するという意味でも、事務局が了解した方という風にした。
(事務局の運用)
第5条 3.スタッフもしくは事務局が必要と認めた会員は事務局会議にオブザーバー参加することができます。
○事務局:
これまでは会員であればオブザーバー参加できるということにしてきたんですけど、現実的にはほとんど実現しなかったという意味と、一定の会議というものに一定の拘束力というか秘密保持ではないですけども、そういうものも必要なので、一応全会員というのではなくてスタッフという風にさせていただくことにしました。
(会員資格の期間)
第7条 会員、賛助会員の資格は会費納入後その年度末までとします。
但し、会員には次年度の初めに開かれる総会の議決権があるものとします。
○事務局:
会員になられる方に渡す会員資格証明書というのには、会員資格は年度末までとするという風にしてたんですけど、会則細則には何も明記されていなかったので、年会費を払わなくても一回会員になればそのまま会員であるということも考えられるということで、あいまいな表現になっていたので、そこのところ明確にして会員については年度末までと。しかしその年度の報告が行われる総会の出席権を有するということにしました。
◎質疑:
Q:代表を置くのか?
事務局長とはまた違うのではないか。外部的には事務局長に連絡を取れることが理想。組織ってだいたい代表=トップということを形でも作る。
A:それは全くその通り。代表権というのものがある。誰に代表権があるのか?たいていは会社の社長とか。例えばNPO法人において本来は各理事全員が代表権があるということをわざわざ代表権者を一人(理事長)にして、物議を醸しだした。我々は事務局長だから対外的に代表権があっても内部において行使するということではない。
Q:内部的には問題ないかもしれないけど対外的にはどうする?名前ぐらいはどこかに明記しておく方が良いのではないか。
Q:会則の第12条(細則)には、「この会則に定めのない事項及びこの会則の実施に必要な細則は、総会において定めます。とあるが、「定めのない事項」(日々の運営のことについてなど)も総会で決めるということなのか。
A:普通は細則は事務局において、理事会において決めるという風になっている。我々はまだ出来上がったばかりで重要なことが細則にも書いてある。もっと定まってきたら事務局で決めるようにする。
Q:「この会則の実施に必要な細則」という部分ではなく、「この会則に定めのない事項」について
A:できればそこを変えて可決したいと思う。実際に具体的なことは事務局が判断して運用している。
A:元々会則のモデルとなったテンプレートがあって、おっしゃる通り「定めのない事項」は総会とかいちいち開かないで機動的に開かれるものを、こちらがよく考えずに総会に変えてしまった。
☆ 「この会則に定めのない事項及び」をカットして可決する。
Q:前文は就労ありきなの?外部的にはどうか。
A:意図としてはそうではない。第一関東ウェーブには元々はスタッフがたくさんいたのに就労するために減ってしまった。就労移行支援で、働いたとしても意義を感じられる職に就けれているかというと就けていない。大多数の障害者は就労できていないという現実にある。障害者の就労問題に矛盾が生じている。表現は確かに語弊があるかもしれない。表現だけ考えて来年度変えたい。
Q:就労のクローズアップされているのはどうするのか。
A:前文は4〜5回論議を事務局会議を重ねてやった。ここでの論議と一年間かけて検討して今年度の経験を踏まえて来年度修正をしたい。
◎議長:
会を運営するにあたって、どうしても就労に出ないといけなくて運営に支障がでている。障害者が働くということは生活がかかっている切実な問題なので、この会の会則にも一番切実な問題として入れたのだと思う。前文に就労という問題意識が出てきたのに対してみんなで意見を出し合って考えをお聞かせ下さい。
◎意見:
・今年から会に参加し出したばかり。前文に「多くの当事者は、理解を得られず、孤立を強いられ」とあるように孤立した方たち、理解し支える人がいないのでそういう場だと思っていた。これから仕事をして生活しないといけないのは皆さん同じ。この会の中の認知としてどっちかというとあったほうが良いかな。前提として働かないといけないからある方が良い。
・躁うつ病ではないけど就労を1月からしていてその前ずっとクローズドで働いていた。ずっと就労していない期間があったので、それは社会とつながっていない期間だった。作業所も就労移行も経験した。ハローワークで決まったところで、障害者枠で働いている。障害者枠は配慮、理解がある。恵まれている。私個人だったら仕事をしていた方が気持ちの上で社会とつながりがある。気持ちの上で活力になる。就労をしたい方がして社会とつながるというのはすごく大事なことだと思っている。それを入れていることはすごくいいことだと思う。とても就労をできない方もいらっしゃるのでその方はじっくりかけてもいいし、無理には働かないといけないという必要はない。何かしら社会とのつながりが必要なのでこういう場所が必要。
・生活保護の方はいらっしゃらないか。そういうライフスタイルの方も含めて躁うつ病当事者会とするのであれば就労という言葉は抜く方がいいかもしれない。去年の会則だと『「障害者の自立」が前提のように語られる状況のなかで、自立できるできないにかかわらず、・・・』とあるが、それに戻した方がいいのではないかと思う。障害年金で暮らしている方とか。就労だけを前提にすることではない。自立という言葉の方が良い。
・私も上記の人と感じたことは同じ。この前文を読んで一番最初に就労の話があったので、複雑な困難とか幸せに生きれる社会とか全部就労を指していると思って違和感があった。「障害者も就労して自活するべきだと言われている一方で」というのは私たちが言っていることじゃなくて人から言われていること。人から言われていることから出発して話が始まっていることが、周りに合わせないといけない気がして、自分の意思ではないように思えた。去年の「障害者の自立」の方が良いと思えた。
○事務局:
障害者も〜一方で、働く環境が成立されていないという書き方の意図としては、障害者の働く環境をまったく作らないまま就労を強制しているという方が明らか。それを言った上でこの文章は時間がない中で作った。昨年の前文の時も、結局は自立という表現になったが、就労という表現を入れるかどうかということはテーマとして挙がって、討論を重ねた。今年は自立というだけで良いのか、障害者の就労というのが障害者の軋轢を作っているのではないかということで事務局の考え方として出した。
◎提案:
この総会の場で文言を修正するのは不可能なので、HPで掲載する。今後の課題として挙げられたと記載する。
○事務局:
やるとしたら掲示板。どう表現するかということは事務局の中で検討させていただきたい。
◎意見:
・すごい難しい。みなさんのご意見、ご指摘が鋭すぎて聞き入っている。言われていることみんな頷ける。自分は、前年度の最初の主張で完成度の高いものを持っていたのであえてこっちに持っていく必要はないかなとも思いますし、確かに上記で言っているように、就労して自活するべきというのは外野からというのもあったの。ただ事務局からもあったように実態、社会の圧力がある中で自治体は丸投げ状態というのも非常に良く分かる。
・品川の方で行われている、「働く」ということをテーマにしている自助会に参加している立場で物事を言わせていただきますと、生活保護であったり年金を自給しながら様々なライフスタイル全てを受け止めてほしいという気持ちからは、前年度の内容の方がふさわしいと同時に、「自立」ということの定義はおそらく就労ということだと思うけど、ここはQOLのための会であるべき。
◎議長:
「自立」の方が包括するからあえてそうする方が良いだろうか。
○事務局:
表現について誤解を招いてしまったと思う。事務局の意図としては真逆。就労を目的にしているわけではなく、「複雑な困難に向き合っている障害者がその違いに関わらず、」というのは、(例えば、顕著に言えば)就労しているかしていないかその違いに関わらず、幸せを求めていこうよ、ということ。
◎意見:
・上記の人に賛成。一方で環境が進んでいませんという具体例を入れたほうが良い。例えば「障害者も就労して」。例の一つとして提示して、このように多様な複雑な困難に〜とかにすれば、まだ活かせるのかという風に思った。抽象的なものが良いのか具体的なものが良いのか、というのは会による。
◎議長:
接続詞とか言い回しをもっと変えるのはどうか。これを一例として。就労とすると目立ちすぎちゃう。
◎意見
・他の方も言ったように、「就労」とわざわざ言わなくても。障害者の「自立」で特に問題じゃないんじゃないかと思う。「就労」しないと、という前提ではないことは読めばわかると思う。それでも障害者の「自立」の方が色んなパターンを想像できて良いんじゃないか。それよりも「力をまとめて、障害者と全ての人々が幸せに生きることが出来る社会を求めていくのが当事者会の役割です。」というのを前文に入れられるというのは気持ち悪いというか。何事にも縛られたくない人間なので運動体のように書かれているのはなぁ。
前年度の「身に余る困難を克服し、人々があまねく幸せに生きることができる社会を求めていく必要があります。」ぐらいが良い。本年度ぐらいだと縛られてしまう。主義主張信条からして合わない。そういう会として認識して入っているわけではない。
・みなさんが言うこともしかり。全ての方々に総合的に賛成、かつ難しい文章を毎年毎年作ってくれるお考えもしかりだけど。前年の方がふさわしいのかなと思う。働きたい云々を提示して大々的に会則作る必要はなく、労働というのは人間の生活のように当たり前のように入っていくので。障害者と言っても一人の人間であって、変わりはない。わざわざ労働という言葉を使わなくても、さっき言われたようにQOLを目的する方が良いんじゃないかなと思います。
◎議長:
「就労」というほど踏みこまない方が良いんじゃないか。前年度の方が良いんじゃないか。
○事務局:
会則に重きを置いている。「自立」→「就労」になっていることは、障害者の働き方・・・外に対してどういうメッセージを発している、ということがある。仮に前文が通ったとしても、HPか何かでアップしていただいた上で、この一年、次の総会で「障害者が働くこと」をテーマの一つとして掲げていく。意識のすり合わせができればと思う。
ここまで討論できたことに意義があると思う。世界の傾向としては一方で権利条約というものがありながら、一方で自立自立しろという傾向がある。賃労働に就け、賃金で自分の生活をまかなえ。ある意味で福祉と付き合いながら生きてきた障害者の中で、複雑な問題を持ち込んでいるのは事実。どういう表現にするのかはまた別。
先程も言いましたように、社会保障にかかるものを切り縮めていくという中にも関わらず権利条約が通っているという中では、社会的に根強い運動の中で、我々もその傘の中で生かされているということ。当事者会である以上は、内容自体はこれからも考えなければいけない。
◎採決:
第3号議案:会則・細則改訂の件
・会則について
承認21名、不承認5名で可決。
以上で承認された。
・細則について
承認26名、不承認0名で可決。
以上で承認された。
◎議長:
但し、出席していただいた方の中で色々な意見が出たので、事務局で文章について考えていただいて、例会の中で話していただく。事務局として課題として考えていくのは、「就労」に対して障害者がどういう風に捉えたら良いということが分かったので、例会の場でも「就労」について意見を吸い上げていく。
7.第4号議案:事務局員選任の件
各立候補者が発言した上で、計2票の不承認があった他は、会員全員が承認。
結果として、5名全員が承認された。
8.事務局員選出の結果発表と役割の承認
・事務局長:魚夢
・会計:ファイア
・会計監査:ゆず
9.第5号議案:2019年度事業計画書の件
◎趣旨説明
基本的に、事業報告と同じ。
(1)例会(懇談会、懇親会、事業じゃないけど二次会)
(2)HP(掲示板、チャット、例会報告、資料)
晴れのこ(若者中心の会)Zoomで交流会。それを参考にtwitterで告知して、週1回やっていきたい。事業計画にはまだ取り上げない(体制ができていない)。
(3)親睦会
1年に1回はやりたい。
(4)運営交流会
まだテーマは決まっていないが、運営の方向性を話す会。多分12月。
(5)各種障害者施設等の見学・交流
双極性障害の団体に限らない。会員も参加できるのも良いかもしれない
○運営交流会について
過去の経緯:初めは会の存続を脅かすことがあったときに実施
現在:できるだけ当事者全員が中心となって、主体となって方向性を決めていきたい。総会1回だけでは足らない。
◎意見:
・難しい話になるのはしょうがないが、前回は内容がわからなくてつらかった・・・
できれば他団体と一緒でなく、ウェーブとしてやってほしい。
他団体とやるのならウェーブの例会、運営交流会を使うのではなく別口でやってもらいたい。
◎採決:
第5号議案:2019年度事業計画書の件
承認26名、不承認0名で可決。
以上で承認された。
10.第6号議案:2019年度予算計画書の件
◎趣旨説明
例会費、年会費とあるのですが、これははっきりした何人という予測ははっきりとつかないので、一応前年度、前々年度の参加人数と会員の数から予測したものです。
2018年度に計上しなかった2019年度年会費というのはすべて今年に・・・例えば去年2月とか3月に払った方の分も今年度の分として入っています。で、2020年度年会費も同じように来年の分として計上するので今年には計上していません。
寄付金とかも予測がつかないのでゼロにしておいています。
経常収益5万4千円で、今度は経常費用の方なんですけども、サーバー代は変わらず、ただドメイン利用料というのが額が大きいのですけど、去年向こうの業者の都合で払えなかったので、今年の方に2年分経常してあります。プラス10,500円になっちゃっています。
電話代の方が、今まで利用していた業者では転送料がかからなかったのが、今はプロバイダーの変更等でかかっていきますので経常させていただきました。
あとは飲み物代約3,000円。
ゴミ袋というよりゴミ処理代。
レクリエーション。」七夕の短冊を去年購入した。2,000円ぐらいの予算で何かできたら使えるように、予算計上しておきました。
備品代については、パソコンとプリンターを買ったので今年かからないと良いなというところなのですが、基本的にあれほどの高額な物はかからないつもりでいます。
消耗品はボールペン等2,000円。
親睦費用、事業報告にあった、障害者スポーツセンター宿泊費の半額助成(750円)。年に2回何かできれば良いなということ。せっかく会員になっているメリットということで、一応このぐらいの額は計上しておこうと10,000円にしました。
経常収益は、はっきりしたこれぐらいの人数になるというのは予想できない。来年度以降はあまり変わらずというつもり。元々残高5万円あるので、まぁまぁ健全な財政になると思うので、このように計画させていただきました。
◎意見:
・例えば援助金で750円。それでみんなが泊まりやすくて良いことだったと思っています。例えばもうちょっと他の面で補助金として出すという案は出ていない。
○事務局:
一昨年はカラオケやって、そのときは出さなかった。10,000円の予算計上していて、レクリエーションやるんだったら補助を出して良いとは思っている。
◎意見:
・そういうことすればみんなが参加できるんじゃないか。夢と希望を持たせた会計を!
◎採決:
第6号議案:2019年度予算計画書の件
承認26名、不承認0名で可決。
以上で承認された。
11.2018年度総会 閉会の挨拶
◎議長:
今回総会にはかる議案は、全て承認となりました。これをもちまして、2018年度総会を終わりにしたいと思います。皆さんご苦労様でした。(拍手)